2025年モデルスキー試乗の総括1~ピステ(基礎)モデル

今年は例年になく順調に試乗会に参加できました。
参加できなかったのは少雪で開催中止になった年始NASPAのID ONE試乗会だけ。酷い風邪で寝込んでいたのでどちらにせよ参加できなかったわけですが。

2月のJSPから4月の野沢まで8日の試乗会に参加して、89機種91試乗。うち半分がピステ(整地)モデル、いわゆる基礎・準レースモデルですね。
全体的な傾向と印象に残った板を振り返ってみようと思います。


全体的な傾向

90年代後半のカービングに始まり、キャップ流行~サンドイッチ回帰、小ラディウス化~揺り返し、ロッカー~キャンバーとの塩梅調整、センター幅のちょい太化、PILOT・Wデッキ・UVOといったギミック~廃止か目立たない程度のものに収束と、諸々の動きが落ち着いてきたためか数年前からハズレがなくなってきたよう感じています。
マニュアル系が増え、オートマ系も以前のものほど勝手に内を向くわけではなく境界が薄れつつあります。
モデルチェンジも減り、変わってもブラッシュアップ程度が多くなり、ロングセラーも増えてきました。

そんな中で傾向をあげるとすれば2つ。
1つ目は、エキスパートモデルで小回りシェイプだけど、大回りが気持ちいいモデルが増えてきたということでしょうか。古くはFISCHER SCがそうですが、ATOMIC REDSTER S9i、そして2024年からのHEAD WC REBELS E-SL RD FIS SPEEDBLUE。

2つ目は、ここ数年の値上げラッシュの影響もあると思いますが、安価でバランスのいい中級モデルが浮かび上がってきた感があります。今年の試乗で印象に残ったのは妙高連山のJB・MR・SANZONとNORDICAのNORDICA SPITFIRE CAとSTEADFAST。SWALLOW MEGAWAVEも悪くない。試乗会では見向きされにくいモデルですが、もっと目を向けてほしいなと思います。
※JBは上級ですが安価、STEADFASTはオールマウンテン寄り

 

HEAD再評価

HEADのスキーは悪くはないけど面白味がなく試乗の足が遠のいていたのですが、今年はそのイメージを見直すシーズンになりました。

HEAD WC REBELS E-RACE


HEAD WC REBELS E-RACE (170/R14.8/117-68-102)
菅平で乗って、HEADらしく薄味ながらもしっかり&操作性のバランスがよく、HEAD見直しのきっかけになった板。
高峰や野沢でも乗ろうと思っていたのですが、試乗機になかったんですよね、残念。
次の整地板の候補に入りそうなので、来年以降も機会があれば乗りたいと思います。

HEAD WC REBELS E-SL RD FIS SPEEDBLUE 168cm

HEAD WC REBELS E-SL RD FIS SPEEDBLUE (168/R12.8/119-68-103) (1回目)
HEAD WC REBELS E-SL RD FIS SPEEDBLUE (168/R12.8/119-68-103) (2回目)

E-SL FISの青いモデルは、2回乗って欲しくなりました。
まあ、自分には見合わない板なので実際に買うことはないと思いますが、それでも受け入れてくれる懐の広さ、機敏でありながら穏やかな挙動、小回りモデルなのに大回りが気持ちいい、完璧です。

HEAD WC REBELS E.GSR

HEAD WC REBELS E.GSR (163/R13.1/120-68-101)

skibumさんにオススメされて乗ってみたら、高評価なことに納得。そしてネーミングに疑問。
自分には弱い板ですが、とてもプレーンで扱いやすく初中級者には最高の板です。
そしてGSRという初中級者には敬遠され、上級者には乗ってガッカリされかねない残念な名前。大回りシェイプでもないですしね。

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ジェネリックBLOSSOMのONMORE


ONEMORE DUE (166/R13.5/116-65-101)
ONEMORE TRE (165/R13.5/123-67-104)
ONEMORE UNO (171/R17(15)/123-71-105)
ONEMORE ZERO (165/R13)
BLOSSOMの乗り味が好みです。今の整地板はNUMERO UNO RC(GREATSHAPE)ですが、次も同じ板おかわりでいいじゃないと思うくらい。
メイドインBLOSSOMで近い乗り味(TREはFLEREと中身は同じ)、シンプルで真面目なデザインのBLOSSOMに対してイタリアンらしくオシャレなデザインのONEMORE。
お高めの値段設定ですが、カタログで比べて見るとBLOSSOMと変わらない。BLOSSOMのラインアップ&デザイン拡張と見ることもできる。
次の整地板購入のときは候補に入ってきますね。

 

性能・デザイン・値段の3拍子揃った妙高連山


妙高連山 JB (165/R12.3/119-65-101)
妙高連山 JB (171/R15.8/115-68-99)

妙高連山 MR (170/R16/115-70-100)

妙高連山 SANZON (162/R14.6/125-81-106)

3年目を迎える妙高連山。昨年の時点ではDS以外は「コンセプトどおりの出来」「よくできている(けど欲しいまでは)」くらいでしたが、ニューモデルの3つは出来もデザインもいいのにお値段は他より2~4割お安い。
これまでは製造元のBluemorisや元ネタに依存したブランドかと思っていましたが、そうではないことがよぉーーく伝わってきました。
JBはエキスパート向けで165cmは小回りモデル・171cmは中~大回りモデルと別物ですが、どちらもメジャーブランドの基礎上級モデルと戦えるポテンシャル。
MRは操作性と強さのバランスがよく滑走感が抜群、そして鮮やかな青い妙高連山があしらわれた綺麗なグラ。
SANZONは色物と思いきや、構造とシェイプのバランスがカチッと決まっていてMR以上によかった。

目指すコンセプト、こだわり、センスがあって、それをちゃんと形にできている。5月にテストして7月には発売開始するスピード感。すごい熱量を感じます。

Bluemorisの製造ラインがギリギリだというのは前から聞いていましたが、それによるものだと思いますがJB以外は終了してしまうとのこと。
これだけの名機が1年(DSは2年)で終わってしまうのはあまりにも勿体ない。
これだけの熱量を持ったブランドですから、このまま縮小とはならないと信じています。
試乗会の合同開催からしても…ねぇ。違うかな

太板のDSとSANZONを購入することにしました。同じ年に同じブランドの板を2本買うなんて初めてですよ。

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